更新日:2026.03.25コンドル その5
コンドル その5
2026年3月22日の閉園後、アンデスコンドルたちをとくしま動物園へ搬出しました。
これで、野毛山動物園でのアンデスコンドルの飼育は一旦終了となります。
当日、事前に職員で打ち合わせを行い、段取りも決めていたため、翔もヘンリエッタも時間をかけることなく捕獲・収容を終え、無事に搬出できました。


家主が不在となったコンドル舎。
現在のコンドル舎は昭和39年に建設されたもので、この施設で多くのコンドルが飼育されてきました。また、繁殖も何度も行われてきました。
私が野毛山に異動してきてからはコンドルの繁殖は見られていませんでしたが、ご縁があり、初繁殖に携わった飼育員から当時の様子が記されたお手紙をいただきましたので、一部ご紹介します。
「雌雄、巣穴への出入が多く観察が出きたので、もしやと思い巣穴が水平に見られる様に柵内に観察台を作りました。産卵確認後5日ごとに観察日として、一日十時間観察とした。
57日目に嘴打ちが見られ1日ぐらいで孵化した。雄は巣のそばに居座り他のコンドルを追い払う動作が見られた。雌の食事時は抱卵転卵を交代。メスの食事はかなり早くすぐ戻り抱卵、転卵。仔が巣より出る様になると、他の個体は追い回され気の毒だった。」
観察することが飼育業務の基本ではあるのは今も変わりませんが、見やすいように観察台の作成をし、一日十時間観察するその根気には脱帽します。
情念的な飼育係が結果を残してくれて、横浜の動物園の歴史は紡がれてきました。
コンドルの飼育は終了となりますが、そこで得た知見、技術は他の動物種でも応用され今日まで、姿形はかえても後輩たちに引き継がれてきました。そこにまた新たな知見や、技術が加わりながら横浜の動物園の歴史は今後も紡がれていくことでしょう。



コンドルたちも、他の飼育動物も、飼育員も、今後更なる活躍を願います。
また、今回コンドルの搬出先のとくしま動物園は、シンボルマークもコンドルで、自然孵化成功日本一という記録ももっています。新天地で貢献してくれることを期待しています。
事務所の写真を整理していると、色々なところにコンドルの写真が見受けられます。
野毛山動物園では、現在コンドルを飼育していませんが、今後も面白い写真があれば何らかの形で紹介していきたいと思います。
達者でな。
飼育展示係 大滝